naonaox1126/vizualizer

Visual Framework in PHP

v1.9.10 2016-04-28 06:21 UTC

README

VizualizerはWEBデザイナーが簡易的にも機能を追加できるようにするためのPHPフレームワークです。 テンプレートとしては、Smartyを使っておりますが、基本的にはプログラマでなくても、レゴのように機能を貼付けていくことで、処理を実現できるようにすることが目的となっております。

基本的な使い方

最初に、システムを設置するディレクトリを用意し、そこを書き込み可能にします。(WEBサーバーのプロセスで書き込み可能にする必要があります) 必要なディレクトリはフレームワーク側でほとんど自動的に作成するので、意識する必要はありません。

ディレクトリの準備ができたら、次にフレームワーク本体をインストールします。 composerでインストールできるので、composer.jsonを以下のように作成します。

必須となるのはvizualizerとsmartyのパッケージだけです。 他のパッケージは必要な機能を取捨選択してインストールします。

今回は開発中も含めた最新版を落とすためにdev-developをバージョンに指定していますが、運用に利用する場合は適切なバージョン番号を利用するといいでしょう。

{
    "require": {
        "naonaox1126/vizualizer": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_admin": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_address": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_member": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_shop": "dev-develop",
        "smarty/smarty": ">=3.1.0"
     }, 
    "require-dev": {
        "naonaox1126/vizualizer": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_admin": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_address": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_member": "dev-develop",
        "naonaox1126/vizualizer_shop": "dev-develop",
        "smarty/smarty": "dev-trunk"
    }
}

ここまで準備できましたら、composerを利用してインストールします。詳細はcomposerのサイトで確認してください。

フレームワークのインストールに成功すると、vendorというディレクトリが作成されているかと思います。

次に、呼び出し元となるindex.phpと.htaccessを設定します。

index.phpの内容は以下のような感じになります。 Packagistのautoload.phpを呼び出してVizualizer::startup()を実行するだけです。 あとはフレームワークがよろしく初期化してくれるので、特に何もする必要はありません。

<?php
require __DIR__ . "/vendor/autoload.php";

Vizualizer::startup();

次に.htaccessの内容です。 .htaccessというだけあって、Apache前提ですが、やっていることはファイルの存在しないアクセスをindex.phpでリライトするということだけです。 同じことができればnginxでも同様にうごく(はず)。

# Rewriteの有効化
RewriteEngine on

# htmlの場合はindex.phpを呼び出す。
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule ^(.+)$ index.php [L]

この2つをシステムのルートに配置したら、今度は設定ファイルを作成します。 ファイルはシステムのルートに_configureディレクトリを作成し、その中に配置します。 設定ファイルは以下のようなルールで作成します。 例では、test.hoge.comというドメインで利用する場合の設定として説明します。

  • configure.php デフォルト設定のファイルです。条件に該当する設定がなかった場合、この設定が適用されます。
  • configure_hoge.com.php 親ドメイン用の設定ファイルです。個別のサブドメインの設定がなかった場合、この設定が適用されます。 主な用途として、サブドメインでシステムを展開するようなASPにする場合に利用します。
  • configure_test.hoge.com.php 利用するサブドメイン用の設定ファイルです。このファイルがある場合は、優先的に利用されます。

設定ファイルの内容は通常のPHPファイルと同様に作成できます。設定ごとに利用したいPHPコードがある場合は、ここに記述することもできます。 設定の記述方法ですが、 Vizualizer_Configure::set("キー", "値"); を羅列していきます。

利用可能なキーとしては以下のものがあります。(あくまで一例です。)

  • timezone システムのタイムゾーンを設定します。(デフォルト:Asia/Tokyo)
  • locale システムの言語ロケールを設定します。(デフォルト:ja_JP.UTF-8)
  • debug デバッグ設定を行います。(デフォルト:true) trueにしている場合はデバッグログを出力するのと、PHPのログとしてE_STRICT以外全て出力するようになります。
  • display_error ログの表示状態を設定します。(デフォルト:On) Onにしていると、PHPのログを画面に表示するようになります。
  • site_code サイト自体の識別コードを設定します。(デフォルト:default) ログなどのファイルにも利用されますので、わかりやすい名前を設定してください。
  • site_name サイト自体の名前を設定します。(デフォルト:デフォルトサイト)
  • site_domain サイトのドメインを設定します。(デフォルト:$_SERVER[SERVER_NAME])
  • database データベースの接続を設定します。(デフォルト:設定なし) 定義方法は以下の通り "default" => array( "read" => array( "dbtype" => "mysql", "host" => "接続ホスト", "user" => "接続ユーザー", "password" => "接続パスワード", "database" => "admin_tools", "query" => "" ), "write" => array( "dbtype" => "mysql", "host" => "接続ホスト", "user" => "接続ユーザー", "password" => "接続パスワード", "database" => "admin_tools", "query" => "" ) ) 最初のキーは特に制限しない場合はdefaultにします。 プラグインパッケージを利用する場合で、それ用に別でDBを用意する場合はパッケージ名を指定します。 また、readとwriteは読み込み用のクエリの場合はread、書き込み用のクエリはwriteの接続設定を利用します。 queryは特に設定をする必要はありませんが、エンコードで不具合が発生する場合はSET NAMESをするといいでしょう。

設定ファイルまで作成が終わったら、今度はテンプレートを設置します。 テンプレートはtemplatesディレクトリを作成し、その中に配置します。 templatesの中にはdefault、sphone、mobile、android、iphoneなどをサブディレクトリとして配置します。 それぞれ、PC用、スマホ/タブレット用、フューチャーフォン用、Android端末用、iOS端末用に利用できます。 なお、作成していない場合は、Android端末用とiOS端末用はスマホ/タブレット用、スマホ/タブレット用とフューチャーフォン用はPC用がそれぞれ代替として使用されます。 ですので、特に端末ごとの切り替えが不要な場合はdefaultのみ作成すれば問題ありません。

テンプレートのディレクトリまで作成が終わったら、テンプレートを配置します。 配置の方法としては、単純にHTMLファイルをテンプレートルートがシステムルートと仮定して配置すれば問題ありません。

DBなどと連携した機能を利用しないのであれば、これだけで確認が可能です。 WEBデザイナーからプログラマに渡す際には、基本的な画面遷移がここで確認できるようにしておけば、プログラマは各ページに機能を貼付けて行くだけでOKです。

テンプレートとしてはSmartyを使っておりますので、Smartyの知識があれば、パーツを共通化させることも可能です。 その際、共通化したパーツにモジュールタグを埋め込むと、そのパーツを利用している全てのページに処理を適用することもできます。

モジュールの使い方

各ページを表示する際に実行したい処理をmetaタグに設定します。 そのmetaタグのnameにはloadmoduleを、contentには呼び出したいモジュールの名前を指定します。 モジュールは後述のモジュール以外にmetaタグに設定できるものも含めて、HTMLに記載された順序で実行されます。 必要な追加パラメータはモジュール毎に異なりますが、よく利用されるものとして以下のものがあります。 (ただし、必ず指定の効果があるかどうかはモジュールに依存します)

  • error モジュールで例外が発生した際に、エラーページのテンプレートを指定することで、エラーページに遷移することが可能です。
  • sort_key 並べ替えに利用するリクエストパラメータのキー名を指定します。
  • key_prefix キーとして共通して設定されるプレフィックスを設定します。 特定のキーを持つもののみを対象にする場合などに利用します。
  • continue 登録処理などで完了後リロードするモジュールなどの場合、このパラメータを設定することで、リロードをせずに次の処理を実行させることができます。
  • wkey 検索結果などのキー制限をマニュアルで行う場合に指定します。後述のwvalueとセットで設定します。
  • wvalue 検索結果などのキー制限をマニュアルで行う場合に指定します。wkeyに対応する条件となる値を設定します。

また、モジュールは同じ名前かつ同じパラメータで複数回呼び出された場合、最初に呼び出されたもののみが有効になります。 例えば、入力エラーチェックで同じキーに対して複数回呼び出してしまった場合、2回目のモジュールはスキップされますので、同じエラーメッセージが重複して表示されることはありません。

モジュール以外にmetaタグに設定できるもの。

metaタグに設定するものでloadmodule以外にcontentに設定することで機能するものには以下のものがあります。

  • redirect タグの位置に処理が来た際に、ページをリダイレクトします。
  • shift タグの位置に処理が来た際に、別のテンプレートを呼びだします。